研究内容

 私達の研究室では、光化学、有機化学、高分子化学を駆使した機能性材料の開発、および、そのサイエンスを研究しています。有機化合物、高分子化合物のフレキシブルな特性を活かした光に応答する材料に注目し、特にマイクロおよびナノメートルスケールでの光反応による分子の構造変化に基づく物性変化を利用した新規材料の創製を目指しています。

      キーワード:光反応、フォトクロミズム、表面レリーフ、液晶、自己組織化、キラリティ

最新の研究テーマ

○新規光表面レリーフ形成材料の創製と機能化
  種々のフォトクロミック化合物(光に応答して可逆的に構造・色が変化する分子)の薄膜に明暗のコントラストをもつパターン光を照射すると微細な凹凸構造(光表面レリーフ)を形成することを見いだした。下図は、その一例でスピロオキサジンの薄膜を示す。スピロ体は紫外光により、無色から青色のメロシアニン体へとフォトクロミック反応が進行するが、局所的に光反応を誘起するとその空間パターンに応じて分子が移動し、凹凸構造を形成する。この凹凸構造は、フォトリソグラフィーの手法で作製される凹凸構造とは異なり、消去・再形成することが可能という特長を持ち、動的に制御可能な光学素子デバイスへの応用が期待される。